太もものセルライトは痩せても消えない
セルライトはそのほとんどが脂肪でできていますが、普通の脂肪とは少し異なります。冷えやむくみによって皮下脂肪に老廃物が結びついてできるものです。
老廃物と一緒に固まったセルライトは、痩せることで目立たなくすることはできても、なくすのは難しいといわれています。お尻や太ももなど脂肪の多い部位にできやすいのはもちろん、痩せている方でも冷えやむくみやすい場合にセルライトができる可能性があります。
当てはまる人は要注意!セルライトが発生する原因
セルライトを増やしてしまう大きな原因は、冷えやむくみと考えられています。逆を言えば、冷えやむくみ対策ができていればセルライトができにくいということです。
ここでは、セルライトを発生させる原因を紹介します。セルライトができやすくなる原因を知り、自分に合った対策を行いましょう。
運動不足
筋肉は体を動かす以外にも、血液の循環や基礎代謝を行う役割を担っています。基礎代謝とは、体温の維持や呼吸など、生きるうえで最低限必要になるエネルギーのことです。運動によって筋肉量が上がれば基礎代謝量も上がり、より多くのカロリーを消費できるようになります。
しかし、運動不足で筋肉量が減ってしまうと代謝量も少なくなり、血行不良が起きやすくなります。老廃物が溜まりやすくなってしまうため、セルライトが増える悪循環へと陥りやすくなるのです。
自律神経の乱れ
自律神経の乱れからくる血行不良も、セルライトが増える原因のひとつとして考えられます。自律神経が崩れると優位になる交感神経は、代謝の低下や血管の収縮を招くといわれているためです。
自律神経の乱れは、慢性的な寝不足や不規則な生活、ストレスなど、さまざまな要因によって引き起こされます。気分の落ち込みや体の疲れが長引く場合は、自律神経のバランスが崩れていることが背景にあるかもしれません。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンの変化によって、リンパの巡りが悪くなってしまうことがあります。女性ホルモンの乱れは薬の服用や妊娠、更年期、ストレスなどが原因で起こる現象です。
リンパの巡りが滞ると老廃物が体内に溜まりやすくなり、セルライトも増えやすくなってしまいます。
加齢
セルライトができやすくなる原因として、加齢による基礎代謝量や筋肉量の低下も挙げられます。若いころと同じような生活をしていても消費カロリーは少なくなるため、年齢を重ねるにつれ筋肉は減り、脂肪を燃焼しにくくなるのです。
また、加齢によって弾力やハリのある肌には欠かせないコラーゲンも減少していきます。皮膚がたるみ、血管やリンパが圧迫されるのもセルライトができやすい原因のひとつです。ハリがなくなった肌は、セルライトをより目立たせてしまうおそれがあります。
偏った食生活
冷えやむくみは食生活とも大きく関わっています。たとえば、肉類中心の食生活は、血中コレステロールが高まり、血行不良を招く要因のひとつです。また、糖質の取り過ぎは腸内環境の悪化につながり、むくみが発生しやすくなります。
味の濃い料理や油っこいものの摂りすぎはもちろん、冷たい飲み物や体を冷やすような食べ物の摂りすぎにも注意してください。
太もものセルライトがやばい!今から実践できる対策3選
頑固なセルライトも線維型になる前に対策すると、落としやすくなります。苦労しない取り方が理想ですが、運動しなくても可能なのでしょうか。
リンパのマッサージでセルライトを除去
マッサージは血行を改善し、リンパの流れを良くするので、老廃物が運ばれやすくなり、セルライトが落ちるのを期待できます。
よく、潰すようにマッサージすると、セルライトを消せると思い込んでいる人がいますが、これは間違いです。セルライトは巨大化した脂肪細胞の塊なので、簡単に潰れませんし、潰したところで消えるものでもありません。むしろ皮膚を傷めて内出血を起こす原因になり、修復する過程でさらにセルライトが増える恐れがあります。
あくまでも老廃物を流す要領で、血液やリンパの流れに沿って優しくマッサージしましょう。セルライトは皮膚の2~3mmほど下にあるので、強い力を入れなくても十分にアプローチできます。
タイミングは、体が温まっている入浴中か入浴後が最適です。マッサージするときは皮膚のダメージを防ぐために、ボディクリームかオイルを使いましょう。
脚の部分は、アキレス腱のあたりに両手を添わせ、付け根の鼠径部に向かって、ゆっくり同じ圧力をかけながら滑らせます。脚の表面も同じように圧力をかけていきます。
次に痛くならない程度に力を入れながら、セルライトが気になる部分を下から親指で揉んでいきます。このとき、脚を真っ直ぐ上げると、より老廃物が流れやすくなるでしょう。
鼠径部に溜まった老廃物は、骨盤に向かって円を描きながら、流していきます。
他の部分も同様で、二の腕は肘から脇に、お尻は太ももの付け根から背骨の付け根あたりにある腰のリンパ節に向かって、老廃物を流していきましょう。
突起がコロコロ転がってマッサージする、セルライト用のローラーも市販されています。手でマッサージするよりも簡単で疲れにくく、効率良くリンパを流せるのがメリットです。脚用や二の腕用など各部位に特化したローラーも充実しています。また、価格が高いものは微弱電流がセルライトを刺激する仕組みです。
ただし、力の加減を間違えると皮膚を傷めてしまうため、最初は使用を短時間にとどめ、軽い力で様子を見ましょう。もちろん、使用時はボディクリームやオイルで皮膚を保護します。
いずれにしてもマッサージでセルライトを落とすには、毎日の継続が大事です。地道に続けていくうちに小さくなったと感じられるようになるでしょう。 効率よく落とすなら有酸素運動を取り入れるのがおすすめ!
効率よく落とすなら有酸素運動を取り入れるのがおすすめ!
ただし、マッサージだけでセルライトを落とすのは限度があります。やはり少しでも運動を取り入れたほうが、血行や代謝が良くなって、早くセルライトを落とせるようになるはずです。
運動には有酸素運動と無酸素運動があります。脂肪を燃焼させるのは有酸素運動ですが、セルライトを落とすには無酸素運動で筋肉を増やして、基礎代謝を高めるのも欠かせません。それまで運動習慣が無かった場合は軽い有酸素運動から始めて、体が慣れてきたら筋トレなどの無酸素運動を取り入れると良いでしょう。
例えば、最初はウォーキングやラジオ体操がおすすめです。ヨガや水泳なら筋肉を使うので、有酸素運動でありながら無酸素運動にもなります。最初は無理をしない程度に15分くらい行い、徐々に時間を伸ばしていきましょう。
筋トレは有酸素運動の要素もあるスクワットを取り入れたいところです。わずか15回で500回の腹筋と同じくらいの運動量があります。もも上げも脚やお尻のセルライトに働きかける無酸素運動です。こちらは左右それぞれ30回から始めて、3セットできるように目指しましょう。 よりセルライトを落としたいならプロに相談
食生活を見直してセルライトを遠ざける
セルライト対策のために、マッサージや運動と並行して食生活も見直しましょう。栄養バランスの整った食事がポイントとなります。
具体的には、ネギやニラ、根菜類などの体を温める食材を積極的に摂るのがおすすめです。ほかにはバナナやきゅうり、海藻などむくみ解消に効果的な食材も摂るようにしてください。
一方で控えたほうがよいのは、脂肪になりやすい糖質や脂質の多い食品です。また、むくみを起こしやすいアルコールや塩分の強いものは控えることをおすすめします。
体を冷やさないためにも、飲み物はできるだけ常温、もしくは温かい飲み物を選ぶようにしましょう。
いくら栄養バランスに気を付けていても、食べ過ぎて太ってしまっては意味がありません。セルライト対策に極端なダイエットは必要ありませんが、脂肪を増やさないようカロリーの摂りすぎには注意しましょう。
よりセルライトを落としたいならプロに相談
同じセルライトでも、脂肪型やむくみ型ならマッサージや運動である程度落とせますが、線維型くらい頑固になると自力では手に負えません。プロに相談するのがおすすめです。
頑固なセルライトはプロに相談
プロもいきなりセルライトを落とせるわけではなく、老廃物を流して脂肪を燃焼させながら徐々に減らしていくのは、自分でするのと同じです。ただし、プロは検証結果に基づいた技術で老廃物を流したり、脂肪を燃焼させたりするので、セルライトが減ったのを早く実感しやすいというメリットがあります。
日常生活のアドバイスも
もう1つ、セルライトの原因を特定して、的確なアドバイスを受けられるのもプロならではのメリットです。いくらプロの技術を受けても、日常生活がそのままでは意味がありません。逆に誤った知識で食事制限ばかりしていると、筋肉が減って基礎代謝が落ち、ますますセルライトが落ちにくい体になるでしょう。
まとめ
セルライトは、マッサージと運動を組み合わせて、時間をかけながら、徐々に落とすのが良いでしょう。どうしても落ちないセルライトは、技術と実績のあるプロに相談するのが手っ取り早い取り方です。