ダイエット中の夜食について
ダイエット中は「早めに夕食を済ませた方が良い」「夜食はダメ」とよくいわれます。夜食がダメだとわかってはいても、夜遅くまで起きているとお腹が空いてくることはしばしばあるものです。
ダイエット中に夜食を食べない方が良いといわれるのはなぜなのか、その理由をみていきましょう。
ダイエット中に夜食を食べない方が良いのはなぜ?
活動的に過ごす日中と比較すると、夜間はあまり体を動かさないため運動量や活動量が減少するのが一般的です。そのため、夜は食べたものがエネルギーとして消費されず体に蓄積されやすい時間帯といえます。
夜食が太るといわれる理由には、食後に分泌されるインスリンというホルモンが関係しています。
インスリンは、食後に高くなる血糖値を下げるはたらきがあり、分泌されると血液中の糖は脂肪細胞の中に取り込まれます。つまり、インスリンが分泌されると脂肪が蓄えられることになるのです。
食事や間食をした後は血糖値が2時間でピークに達し、その後、2時間で通常の状態に戻ります。つまり、食後4時間程度はインスリンが分泌されている状態です。
この4時間の間に糖がエネルギーとして消費できないと、脂肪として蓄積されやすくなります。運動量・活動量が減少する夜間はエネルギー消費量も少なくなるため、夜食を食べると食べたものが消費できずに脂肪として蓄積されやすいのです。
ルールを守れば食べても大丈夫
どうしても夜食を食べたいときは、無理して我慢するより食べた方が良いこともあります。なぜなら、我慢し続けることがストレスになって過食につながる恐れがあるからです。
ただし、我慢が良くないといっても食べ過ぎは太る原因となるので注意しましょう。また、食べるメニューに気を付けることも大切です。
先述したように、夜食は食べた分が脂肪として体に蓄積されやすいので、できるだけ太りにくい食材を選んで食べましょう。また、消化されやすいものを選ぶと、胃腸に与える負担を軽減できます。
我慢しすぎるよりは夜食を食べた方が良いとはいえ、毎日のように夜食を食べるのはおすすめできません。夜食を食べるのがクセになってしまう可能性があるからです。
夜食を食べるのがクセになると、「夜食症候群」になるかもしれません。夜食症候群とは、夜になると食欲が増してしまう症状のことをいいます。そうなると、どんなに日中の食事量を選らしてもダイエットを成功させることは難しいので、夜食は習慣づけないように注意しましょう。
ダイエット中の夜食におすすめの食材について
ダイエット中の夜食は、食べる食材に気を付けることが大事です。血糖値が上がるとインスリンが分泌されて脂肪として蓄えられやすくなるため、血糖値が上がりにくい食材を選びましょう。
夜食におすすめの食材は、以下のとおりです。
ささみ・豆腐
高たんぱくで低糖質なので、ささみや豆腐はおすすめの食材です。たんぱく質は細胞の新陳代謝などに使われ、脂肪になりにくい栄養素として知られています。
カロリーも控えめなので、ダイエット中の夜食だけでなく、普段の食事に利用するのもおすすめです。ダイエット期間中は冷蔵庫に常備しておくと良いでしょう。
また、ダイエット中は蒸す、焼く、煮るといった調理法で余分な油分を摂らないようにしたいものです。ささみならオリーブオイルなどで軽くソテーしたり、サラダチキンを食べたりすることができます。
豆腐なら湯豆腐にしたり、豆腐のステーキにしたりすると満腹感が得られやすいのでおすすめです。
こんにゃくや葉物・キノコ類
低カロリーで、ビタミン類や食物繊維などが摂取できるので、ダイエット中にぴったりの食材です。サラダやおひたし、スープに入れるなどして食べると良いでしょう。
カロリーを気にせず多めに食べられるので、満足感が得られやすいのもメリットです。ただし、食物繊維が多いので胃腸への負担とならないように、ゆっくりとよく噛んで食べましょう。
納豆やヨーグルト、みそ汁など
いずれも発酵食品なので体内でスムーズに消化できるため、夜食に適しています。消化しにくいものを夜食に選ぶと、十分に消化できないまま寝床につくことになるため、胃腸への負担がかかるものです。
納豆やヨーグルト、みそ汁などの消化の良い食べ物は、胃腸への負担が少ないため、ダイエット中の夜食にふさわしいといえるでしょう。
ダイエット中に食べる夜食のポイント
夜食は我慢してストレスになるよりは食べた方が良いとはいえ、カロリーの摂取量が高いと太る原因となります。
夜食を食べるときは摂取カロリーの目安を200kcal以下に抑え、このカロリーをオーバーしないように気を付けましょう。
ここからは、ダイエット中に夜食を食べる際のポイントを紹介します。
低糖質で高たんぱくなものを食べる
ダイエット中は高たんぱくな食材を使った食事をするのがおすすめです。たんぱく質は肌や髪、爪などを作るほか、筋肉の材料となります。
特にダイエット中は体を絞るために筋トレをする方も多いでしょう。筋トレをすると筋肉のたんぱく質が分解されるため、修復のために多くのたんぱく質が必要になります。夜食でたんぱく質を摂るように心がければ、不足しがちなたんぱく質を補えます。
また、低糖質のものを選ぶと血糖値が上がりにくく、ダイエットに影響しにくいのでおすすめです。
冷たいものは避ける
冷たいものは胃に負担がかかりやすくなります。そのため、消化機能が低下したり、冷えによる代謝ダウンを招いたりするかもしれません。
ダイエット中の夜食は、ヘルシーでも冷ややっこや冷スープ、ゼリーといった冷たい食べ物を避け、温スープなど温かい食べ物を選びましょう。
温かい食べ物は満腹感が得られやすいですし、代謝アップにもつながります。また、リラックスできるので、眠りにつきやすくなるといったメリットもあります。
よく噛んで満腹感を刺激する
よく噛んで食事をすることは、満腹中枢を刺激するため満腹感が得られやすくなります。食べ過ぎ防止にもつながるので、ダイエット中はよく噛んで食べることを意識しましょう。
また、よく噛んで食べることは消化の助けにもなります。消化器官への負担を軽減できるといった観点からも、よく噛んで食べるのがおすすめです。
「ながら食い」をしない
食事中は「ながら食い」をしないように気をつけましょう。テレビを見る、スマートフォンでSNSをチェックするなど何か別のことをしながら食べると、食べることに集中できず、食事から満足感を得られにくくなることがあります。
結果、食べ過ぎにつながることもあるので、夜食を食べるときは「ながら食い」は控え、食事に集中するようにしましょう。
まとめ
ダイエット中は「痩せなきゃ」という気持ちから、食べたいものを我慢してストレスを抱える方も多いでしょう。夜は活動量が少ないため、夜食を食べると脂肪として蓄積されやすくなります。
しかし、ストレスは過食の原因にもなるので、抱え込まない程度に適度な息抜きは必要です。お腹が空いたのを我慢してストレスを抱えるよりは、少量の夜食を食べる方がダイエットにはプラスに働くものです。
自己流のダイエットでは難しいと感じている方は、エステやジムに通いながらダイエットを進めるのも良いでしょう。具体的な夜食メニューやダイエットを成功させるためのアドバイスももらえます。