半身浴ダイエットをする6つのメリット
「美容に良い」と評判の半身浴ですが、実際にどんな効果が期待できるのか、半身浴ダイエットのメリットを紹介します。
1.ダイエット
半身浴は、心臓への負担をかけずにカロリー消費ができます。全身浴の場合は、心臓に負担がかかりやすいため、長時間浸かることはできません。しかし、半身浴なら心臓への負担が軽く、長時間浸かることができることから、カロリー消費がしやすく、ダイエット効果が見込めます。
とはいえ、一度の半身浴ですぐに体重が落ちるわけではない点を、心に留めておきましょう。一度の半身浴で消費できるカロリー量は限られており、半身浴ダイエットには即効性がありません。
半身浴でのスリムダウンを目指すなら、継続が大切です。半身浴を続けていくうちに基礎代謝がアップすることで、ダイエットにつながります。
2.デトックス
半身浴でじっくりと体を温めると、血行やリンパの流れが良くなり、質の良い汗がかける体質になっていきます。汗をかくことで、体の中の老廃物や毒素を一緒に排出でき、デトックス効果が期待できるといわれています。
何もしなければ、体の老廃物は溜まっていく一方です。時折デトックスをすることで、心身ともに健康的な身体づくりが期待できます。
3.美肌
半身浴で体を温めると自然と毛穴が開き、余分な皮脂や毛穴に詰まった汚れが汗とともに排出されます。そのため、毛穴の詰まりや黒ずみが改善し、美肌に近づきやすくなるでしょう。
「毛穴が開くと、そのまま開きっぱなしになるのでは?」と不安に感じる必要はありません。半身浴で開いた毛穴は、その後のスキンケアで自然に閉じます。開いた毛穴が開いたままになることはないので、安心してください。
4.冷え性の改善
半身浴でじっくりと長時間浸かって体の芯から温まると、血行が良くなり、冷え性の改善も期待できます。お風呂上がりでも体が冷めにくくなるため、冷え性の人にとっては嬉しい限りです。
しばらく時間が経つことで体は徐々に冷えていきますが、半身浴を継続して行うことで冷えにくい体づくりが行えます。
5.むくみ改善
塩分・アルコールの過剰摂取、睡眠・運動不足、ストレスなどあらゆる影響によってむくみは起きます。とくに立ち仕事やデスクワークで、長時間同じ姿勢で過ごすことが多い方は、下半身のむくみで悩むことがあるでしょう。
入浴による血行の改善は、むくみに対しても効果が期待できます。リンパの流れがスムーズになると、汗と一緒に体のなかの余分な水分や老廃物を排出できるためです。
体を湯船に浸けていると、浸かっている部位に水圧がかかります。動かない水のなかで生じる負荷は静水圧と呼ばれ、血液やリンパの循環を促す効果が期待できます。
上半身がお湯に浸からない半身浴は、心臓に水圧の負担がかかりにくい入浴方法です。下半身の静水圧効果で循環した血液や体液が効率的に心臓に送られるため、全身で浸かるよりもむくみが改善されやすいと考えられています。
6.安眠
半身浴でしっかりと体を温めると、質の高い睡眠を得やすくなります。体温の変化と睡眠には密接な関係があるためです。
人は体温が下がっていく際に眠気を感じるといわれています。もし寝つきが悪く、寝ても疲れが取れにくいと感じていたら、半身浴で体の内側をじっくりと温めてみてください。自然と眠気を感じやすくなります。
また、深い眠りにつくには副交感神経を優位に働かせることが大切です。副交感神経はリラックスしているときに働くため、落ち着いた時間を過ごせる半身浴は就寝前に適しているでしょう。
正しい半身浴のやり方
半身浴ダイエットから十分な効果を得るためには、正しいやり方を守ることが大切です。
「半身浴は下半身だけお湯に浸かれば良い」と安易に思いがちです。しかし、半身浴を効果的に行うためには、ほかにも気を付けたい点があります。
ここでは、正しい半身浴のやり方を紹介します。ぜひ参考にしてください。
入浴前の準備
半身浴の効果を高めるためには、汗をかくことが大事です。汗をかくためには、半身浴をする30分前くらいから、少しずつ水分をとりましょう。
おすすめなのは、常温の水か白湯です。水分を補給しておくことで、汗をかきやすくなり、脱水症状の予防にもなります。また、浴室にペットボトルを持ち込み、入浴中もこまめに水分をとるようにしましょう。
入浴前の準備として、ほかにもしておきたいことは、軽いストレッチです。軽いストレッチをしておくと、体がほぐれて早く温まりやすくなります。
浴室を温めておく
半身浴では、上半身はお湯に浸からないため、浴室が寒いと上半身が冷えて汗をかきにくくなります。入浴前に、浴室全体を温めておきましょう。浴室の温度は26~28℃が目安です。
浴室に暖房が備わっていない場合は、温める方法として「入浴前にお風呂のふたを開けておく」「浴室全体にシャワーでお湯を撒く」と、湯気で温度が上がりやすくなります。
お湯の温度
半身浴をするときのお湯の温度は、38~40℃が目安です。熱めのお湯のほうが、体が温まるイメージがありますが、目安よりも高い温度は体に負担がかかるため、短時間しか入ることができません。
結果、体の表面だけしか温めることができず、半身浴の効果が半減してしまいます。また、お風呂のお湯の温度が高いと、心身の状態を活発にする交感神経を刺激するため、緊張状態になってしまうのがデメリットです。
その点、38~40℃の少しぬるめのお湯なら、じっくりと時間をかけて体の芯から温めることができます。ぬるめのお湯なら鎮静に関わる副交感神経を刺激し、リラックスできます。
入浴時間
半身浴を行う時間の目安は、20~30分です。入浴してから20分くらいすると発汗してくるので、20~30分が良いとされています。
ただし、入浴から発汗までの時間には個人差があるため、じわじわと発汗していて「もう十分だ」と感じられたなら、20分以上にこだわる必要はありません。20分未満でもOKです。
覚えておきたいのは、お湯に浸かる時間が長ければ長いほど効果が高まるわけではないということです。長く入ったからといって、痩せやすくなるわけではありません。
お湯に浸かる時間が長すぎると、毛穴が開いて水分が蒸発しやすくなり、肌が乾燥する原因になります。また、湯あたりして気分が悪くなることがあるため、注意が必要です。
入浴時間は、20~30分を目安にし、無理や我慢は決してしないようにしましょう。
タオルで上半身を保温する
上半身を冷やさないように、大きめのタオルを肩にかけておきましょう。タオルを肩にかけることで、肌の乾燥も防げます。
半身浴用のタオルや、ビニールサウナを作れるセットなども市販されています。半身浴を快適に過ごせるアイテムをプラスすることで、継続できるメリットもあります。
湯船につかったらふたをする
長い時間をかけてお湯に浸かる半身浴では、お湯を冷めにくくする対策が必要です。お湯の温度が下がると、体が冷えて汗をかきにくくなるでしょう。半身浴で良いとされる温度は全身浴より低いため、お湯の温度は早めに下がっていきます。
浴室の暖房を入れることもできますが、コスト面や手軽さを重視するならお風呂のふたをしめる保温方法がおすすめです。湯船に浸かった状態で空いている部分にふたをすると、半身浴をしながらお湯の温度も下がりにくくなるでしょう。
そのほか、換気扇が回っていたり、窓が開いていたりなどがないかもチェックしておきましょう。隙間があると冷めるまでの時間が早短くなってしまいます。
のぼせ防止対策をする
季節や浴室の温度によっては、のぼせてしまう可能性があります。その場合は、冷たいタオルを用意し、首や頭を冷やせるように事前に用意しておきましょう。時々水で絞り直しておくと、より冷たさをキープできます。
半身浴ダイエットを成功させるポイント
食事制限や激しい運動などをせずにダイエットができるのが、半身浴ダイエットのメリットです。しかし、やり方を間違えるとトラブルにつながるため、注意が必要です。
以下では、半身浴ダイエットを成功させるために気を付けたいポイントを紹介します。
食後すぐ、飲酒時、体調不良時の入浴はNG
半身浴ダイエットには、避けたほうが良いタイミングがいくつかあります。以下のようなケースで行わないよう注意してください。
・食後すぐ
食後は、消化のために胃に大量の血液が送られます。食べ物がまだ十分に消化できていない間に半身浴をすると、胃に留まるべき血液が全身にまわってしまいます。結果、消化不良を起こしやすくなるのです。
消化不良を予防するために、食後30~60分は半身浴をしないように気を付けましょう。
・飲酒時
飲酒後は体内の血管が拡張し、血圧が下がっています。半身浴がNGな理由は、入浴によって血液循環が乱れ、脳貧血や不整脈などの症状が起こりやすくなるためです。
またアルコールが体内に残っていると、転倒や溺れるリスクも考えられるため、お酒を飲んだ日は入浴を避けましょう。
・体調不良時
熱が出ているときでも、元気があれば短時間の入浴はできますが、無理は禁物です。基本的に体調不良時の入浴はおすすめしません。
半身浴ではお湯のなかに長時間浸かるので、思った以上に体力を消耗します。体が弱っていると体調不良をさらに悪化させてしまう可能性があるため、半身浴は体調が万全なときに行いましょう。
スマートフォンを浴室に持ち込まない
半身浴の効果を得るには長時間入浴する必要がありますが、時間を持て余しても、スマートフォンを持ち込むのはおすすめしません。
スマートフォンを使用していると交感神経が活発になってしまい、目や脳が休まらず半身浴の効果を低下させてしまいます。
半身浴で得られるリラックス効果や安眠効果が薄まってしまうので、スマートフォンを持ち込まず、体をリラックスさせることを意識しましょう。
水分補給を忘れずに行う
半身浴中は、自分が思っているよりも汗をかいているものです。脱水症状を引き起こさないために、入浴前に水分をしっかりととっておくのはもちろんのこと、入浴中と入浴後も水分をとるようにしましょう。
なかには、「喉が渇いていないから水分補給をしなくても大丈夫だろう」と思う人もいますが、喉の渇きを感じたときはすでに体は水分不足になっています。体内の水分不足を防ぐためには、喉の渇きを感じる前に意識して水を飲むことが大切です。
入浴中にマッサージをする
半身浴をしながらマッサージを行うと、ダイエット効果がアップします。湯船に浸かって、以下のとおりに、リンパマッサージをしてみましょう。
■入浴中にできるリンパマッサージのやり方
1.リンパ節が集まっている鎖骨の上、下、脇の順に、小さな円を描くようなイメージで軽く刺激します。
2.もみほぐすようにして、足の裏全体をマッサージします。
3.ふくらはぎを下から上に向かってほぐします。手をグーにして、下から持ち上げるように行うと良いでしょう。
4.リンパ節が集まっているひざの裏側をほぐします。
5.太ももから鼠径部に向かって、手をグーにして持ち上げるようにもみほぐします。
6.お腹周りや二の腕なども同様にマッサージしていきます。
各部10回程度ずつマッサージしていきましょう。
まとめ
半身浴を行うと、ダイエット効果が期待できるだけでなく、美肌やデトックス、冷え性の改善などの効果も期待できます。ただし、正しい方法で行わないと、思うような効果が得られないばかりか、体調不良の原因となることもあるので注意しましょう。
この記事で紹介した正しいやり方を守り、継続し続けることが半身浴ダイエットの成功につながります。ただし、無理は禁物です。体調が思わしくないときの半身浴はお休みしましょう。