チョコレートを食べると太るって本当?
実は、チョコレートは必ずしも太りやすい食べ物ではありません。
ここでは、「チョコレートは太りやすい食べ物ではない」理由を解説します。
チョコレートの脂肪分は太りにくい!
チョコレートの原料であるカカオ豆は、脂肪分が約半分を占めています。そのため、「チョコレートは太る」と思いがちです。
しかし、カカオ豆に含まれている脂肪分は良質で、体脂肪として蓄えられにくいことがわかっています。
脂肪分を構成する主要な要素は脂肪酸です。脂肪酸には複数の種類がありますが、カカオ豆にはステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸の3種類の脂肪酸が含まれています。
なかでも最も多く含まれているステアリン酸は、体内に吸収されにくい性質をもつ脂肪酸です。摂っても脂肪として蓄えられにくいので、チョコレートの脂肪分は太りにくいとされています。
もちろん、食べ過ぎは良くありませんが、おやつとして分量を決めて少量食べる分には太る心配はありません。
チョコレートには過食を防ぐ働きもある
チョコレートに含まれている苦味成分「テオブロミン」は、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの働きを助けることがわかっています。
セロトニンには精神を安定させて、食欲をコントロールする働きがあるため、チョコレートを食べると満腹感が得られやすくなります。
食べているはずなのに満足感が得られず、つい食べ過ぎてしまうことがあるのではないでしょうか。理由は、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの分泌が低下していることが原因と考えられており、ストレスによる過食なども当てはまります。
しかし、チョコレートを少量食べて気持ちを落ち着かせることで、過食防止につながります。
チョコレートには健康に良い成分が多い!
チョコレートは太りにくいだけでなく、実は健康にも良いことがわかっています。
チョコレートに含まれる成分には、どのような効果が期待できるのか紹介します。
カカオポリフェノール
カカオポリフェノールには抗酸化作用があります。つまり、活性酸素を取り除く働きがあるので、動脈硬化やがんの予防に良いとされています。また、活性酸素の影響でできるシミの予防にもなり、美肌にも良いとされているのです。
カカオポリフェノールのほかの働きとして挙げられるのが、血管を広げる作用です。血行を良くするので、血圧の上昇を防ぐのにも役立ちます。
食物繊維
チョコレートにはリグニンと呼ばれる食物繊維も含まれています。食物繊維には糖質の吸収を穏やかにする作用があるので、ダイエットにも最適です。また、腸のぜん動運動をスムーズにする、便のかさを増やして便通を整えるといった作用もあるため、便秘予防にもつながります。
亜鉛
亜鉛には新陳代謝を高めたり、免疫力を高めたりする作用があり、ダイエット中は特に欠かせません。不足しがちな栄養素でもあるので、チョコレートをおやつにして補えるのはメリットといえます。
テオブロミン
先述した苦み成分の『テオブロミン』には、疲労回復効果や集中力や記憶力を高める効果もあるといわれています。特にダイエット中はエクササイズなどをする機会も多く、疲れやすくなるため、疲労回復をサポートするチョコレートを少量食べるのは体に良いといえるでしょう。
チョコを食べると太ると言われている理由は?
ここまででお話したように、チョコレートは太りにくく、健康にも良い成分が含まれています。しかし、チョコレートを食べると太るイメージがあり、実際に太ったと感じている人もいるのではないでしょうか。
なぜ、「チョコレートを食べると太る」といわれているのか、原因を見ていきましょう。
食べ過ぎているから
いくら太りにくいといってもチョコレートにはカロリーや脂質が含まれているため、食べ過ぎると太ります。チョコレートを食べて太った経験があるなら、単に食べ過ぎていることが考えられます。
チョコレートに含まれる脂肪酸は体に吸収されにくいとはいえ、「まったく吸収されないわけではない」という点は覚えておきたいものです。食べる量が多いと、当然ながら体内に吸収され、脂肪として蓄えられてしまいます。
適切な量を食べる分には太る心配はありませんが、食べ過ぎは禁物です。チョコレートを食べる量には、気をつけましょう。
糖質の多いチョコを食べているから
チョコレートにはビターチョコやブラックチョコ、ミルクチョコなどさまざまな種類があります。選ぶチョコレートによっては糖質が多く、太りやすいので注意が必要です。
なかでも、ホワイトチョコやミルクチョコは、砂糖が多く使われています。砂糖の量が多い分、カロリーも高いので、太るのが心配な人はホワイトチョコやミルクチョコは避けて、別の種類を選ぶほうが良いでしょう。
ほかにも注意したいのが、糖質の多いビスケットと合わせたビスケットチョコです。チョコレート自体の糖質が控えめだったとしても、ビスケットに糖質が多く含まれているので、太りやすくなります。
太りやすい時間帯に食べているから
チョコレートを食べる時間帯によっては、太る原因になるので注意しましょう。たとえば、夜寝る前は要注意です。寝ている間はカロリーの消費量が少ないので、寝る前にチョコレートを食べると脂肪として蓄えられやすくなります。
また、食前や食後に食べるのも避けましょう。3食の食事にカロリーがプラスされて、太りやすくなります。
太りにくいチョコレートの食べ方!
チョコレートで太るのは避けたい。そんな人のために、太りにくいチョコレートの食べ方を紹介します。
カカオ含有率が高いダークチョコを選ぶ
チョコレートを食べるなら、カカオ含有率70%以上のダークチョコレートを選びましょう。カカオの含有率が高いチョコレートは、糖質の量が少ないのでカロリーが低めです。
また、ハイカカオチョコレートは血糖値の上昇を抑えるとされています。血糖値が上昇すると、血糖値を下げようとしてインスリンが分泌され、血液内の糖を脂肪に変えます。その結果、体内に脂肪が蓄えられるのが太る原因です。
その点、ハイカカオチョコレートは血糖値の上昇を抑えるので、ダイエット中でも安心して食べられます。
少しずつ食べる
前述しているとおり、チョコレートは食べ過ぎると太るため、あらかじめ食べる量を決めておきましょう。食べる量は、ダイエット中なら1日に板チョコ3分の1枚程度が目安です。カロリーにすると、100kcal前後が目安になります。
しかし、少量でやめたいと思っても、おいしいのでつい食べ過ぎてしまうこともあるのではないでしょうか。食べ過ぎを防ぐためには、個包装になっているチョコレートを選びましょう。
食べ過ぎを控えることで、慣れるまでは物足りなく感じるかもしれませんが、次第に少量でも満足できるようになっていきます。
食べる時間に気をつける
夜寝る前など食べる時間帯によっては太りやすくなるので、食べる時間にも気をつけましょう。おすすめなのが、午後のおやつとして食べることです。
午後2~4時の時間帯は、食べたものが脂肪になりにくいとされています。チョコレートで太るのを避けたいなら、午後2~4時の時間帯におやつとして食べるのがおすすめです。
ダイエットも並行して行う
チョコレートは食べても太りにくいとはいえ、実際にはカロリーがあるため、食べて痩せるわけではありません。痩せるためには、食事制限をする、運動するといったダイエットをすることが求められます。
基本的なダイエットを行いながら、気分転換として少量のチョコレートを食べるのがおすすめの食べ方です。そうすることで満足感が得られて、ダイエット中のストレス防止にもつながります。
まとめ
太りやすいと思われがちなチョコレートですが、実際には太りにくい食べ物です。とはいえ、食べ過ぎや、糖質が高いチョコレートを好んで食べることで、太る原因にはなります。また、食べるタイミングも、夜などの寝る前を避けて午後2時~4時の時間帯に摂取するなど、注意が必要です。
この記事で紹介した、チョコレートの太りにくい食べ方を参考にしながら、ダイエットの味方にしてください。