二の腕はマッサージで痩せられるの?
二の腕は、体の中でも痩せにくいといわれているパーツです。二の腕が痩せにくい理由には「二の腕を使う機会が少ないこと」が挙げられ、それによって脂肪がつきやすく、むくみやすい状態になっています。
そもそも私たちの二の腕は、表側にある上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)と、後ろ側にある上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)で構成されています。それぞれの役割は次の通りです。
・上腕二頭筋:ひじを曲げるときに使う筋肉。主に持ち上げる動作で使用される。
・上腕三頭筋:ひじを伸ばしたり後ろに引いたりするときに使う筋肉。何かを押す動作、引っ張る動作で使用される。
この二つの筋肉のうち、二の腕のたるみや脂肪に影響するのが上腕三頭筋。何かを押す動作や引っ張る動作は日常生活ではあまり行わないため、筋肉がつきにくく、もともと脂肪がつきやすいとされています。
特にデスクワークが多い方は、二の腕を使う機会がさらに減ってしまうため筋肉量が低下して脂肪がつきやすい状態なのです。
また、筋肉量が低下するとリンパの流れが悪くなり、余分な水分や老廃物が溜まりやすくなります。その結果むくみが発生したり、たるみにつながったりするので太くなってしまうのです。
このように太くなりやすい二の腕は、いったん脂肪がつくと落としにくくなってしまいます。二の腕を引き締めたい方、細く見せたい方は、マッサージをしてすっきりとした二の腕を叶えましょう。
むくみに悩む人におすすめ!
二の腕にリンパが滞ることによって、むくんで脂肪がつきやすくなります。
リンパ節は体の中の余分な水分や老廃物を流す役割がある部分で、腕に関係するリンパ節はひじのまわりとワキにあります。この部分のリンパ節が詰まっていると、二の腕に水分や老廃物が蓄積されてむくみへとつながるのです。
裏を返すと、このひじのまわりとワキにあるリンパ節を流せば、むくみが解消されて二の腕のサイズダウンが期待できます。
また、血液循環が良くなると余分な水分が排出されやすくなるため、むくみも生じにくくなります。
マッサージにはリンパを流す効果や、血行促進の効果が期待できるので、むくみ知らずのすっきりした二の腕を目指したい方にぴったりです。
筋肉質な人におすすめ!
むくみ以外に二の腕が太くなる原因のひとつに、筋肉の硬直が挙げられます。筋肉が硬直して二の腕まわりを圧迫することで、太く見えてしまうのです。
筋肉のまわりにはリンパや血管があるものの、筋肉が硬くなって癒着するとその筋肉がリンパや血管を圧迫します。リンパや血管が圧迫されると代謝が悪くなってしまうため、その部分が太りやすくなります。
そのため、日頃から筋肉の硬直をほぐすマッサージを行うことが大切です。筋肉をほぐすと体も動かしやすくなるので、消費カロリーアップも狙えます。
ステップごとに解説!二の腕のマッサージ方法
マッサージが二の腕を引き締めるのに効果的だということを知ってもらったうえで、早速マッサージの方法をご紹介します。ステップは4つで、その動作ごとにポイントを解説していきます。
ステップ1:準備としてツボを押す
まずは、マッサージの下準備として血行促進の効果が期待できるツボを刺激しましょう。腕にある血行促進のツボは次の二つです。
合谷(ごうこく):手のひらを下に向けて、親指と人差し指の付け根の間、やや人差し指側にあるツボ
手三里(てさんり):ひじを曲げたときにできる内側の横線から、指3本分ほど手首に向けて進んだところにあるツボ
この二か所のツボを親指で5回程度押しましょう。
ステップ2:二の腕全体をもみほぐす
マッサージする方の腕を力こぶを作るように曲げます。反対の手でグーを作ったら、二の腕全体をまんべんなくほぐしていきましょう。第二関節を使うと、より効果的に刺激できます。
その後は、ひじからワキに向かって指で全体をもみほぐします。終わったら反対側の腕も行いましょう。
ステップ3:ワキの周辺をもみほぐす
腕のリンパ節の出口がワキの下中央にあるので、ここを重点的にほぐします。
マッサージする方の腕で力こぶを作り、その腕のワキの下に反対側の手の四指を入れて、親指をワキの前側に置きます。そして親指と四指で筋肉をつまんで、10回ほどもみほぐしましょう。
その後、四指をワキの後ろ側に、親指をワキの下にスライドさせ、同じように筋肉をつかんでもみほぐします。
続いて、マッサージをする方の腕を上にあげ、反対の手でグーを作ったら、第二関節を使ってワキの下全体をゴリゴリと押してください。終わったら、反対の腕も同様に行いましょう。
ステップ4:ワキ方向へ圧力をかけながら老廃物を流す
手首を反対側の手でつかみ、ギュギュっと圧力をかけながらワキ方向へスライドさせてマッサージをしていきます。
このときのポイントは、必ず手首からワキに向かって行うこと。手の先に溜まった老廃物をワキ下にあるリンパ節の出口に集めるようなイメージで流していきましょう。
反対側も同じようにマッサージしたら完了です。ぜひ、この4ステップを日課として取り入れてみてください。
【注意】二の腕マッサージをするときのポイント!
二の腕をすっきりとさせるのに効果的なマッサージですが、気をつけたいポイントが3つあるので押さえておきましょう。
マッサージをする時間帯に気を配る
マッサージを行うタイミングは、入浴後など体が温まっているときがおすすめです。体が温まっている状態だと血行が良く、老廃物が流れやすくなります。
反対に、マッサージを食後すぐに行うのはおすすめしません。なぜなら、食後は消化器官に血流を優先的に回し、消化を促さなくてはいけないからです。マッサージをするとその部分の血流が良くなるため、消化に使うはずだった血流が減少して消化不良を起こすことがあります。
また、飲酒後のマッサージは酔いを促進してしまう効果があるので避けるようにしましょう。
ボディクリームやオイルを使用する
摩擦は、お肌のダメージにつながります。マッサージでは摩擦が起きやすいので、ボディクリームやオイルを有効活用し、お肌に摩擦を極力与えないようにしましょう。
また、ボディクリームやオイルを使うとすべりが良くなり、マッサージ効果の向上も期待できます。
力の入れ方や方向に気を付ける
マッサージは無理に力を入れず、心地良く感じる程度にとどめるのが理想です。リンパを流すイメージで、圧力をかけていきましょう。
リンパを流すときは、各リンパ節の方向に向かってマッサージすることがコツになります。リンパ節から遠い位置からスタートし、リンパ節に向かって流していってください。
マッサージ以外にも!二の腕をすっきりさせる方法
最後に、二の腕をすっきりさせるマッサージ以外の方法をご紹介します。
エクササイズ
エクササイズは、筋肉をつける効果が期待できます。特に上腕三頭筋を鍛えられるエクササイズは、たるみ予防にも効果的なのでぜひトライしましょう。やり方は以下の通りです。
1.体操座りの姿勢で、両手をお尻から10cmほど後ろでつきます。このとき指先はお尻に向けるようにしましょう。
2.腰を浮かせて、両手両足で体を支えます。
3.ひじを曲げる・伸ばす、の動きを10回程度繰り返してください。
ストレッチ
ストレッチは、硬くなった筋肉を柔らかくするのに効果的な運動です。筋肉の伸びを感じながらじっくりと行っていきましょう。
1.まっすぐ立って後ろで両手を組み、胸を張ってあごを上に向けます。
2.肩甲骨をしっかりと中央に寄せて、ゆっくりと腕を持ち上げましょう。
3.最大限、腕を持ち上げたら数秒キープ。そのあと腕を上下に小刻みに揺らしましょう。
エステ
より効果的に二の腕をダイエットしたいなら、プロの手を借りるのも一つの手です。エステなら、手技やセルライトにアプローチする専用マシーンなどを使って、二の腕のたるみや脂肪、むくみの解消をサポートしてくれます。
また、体の悩みやダイエットにおすすめの方法も相談できるので、心強い味方になるでしょう。
まとめ
二の腕は日常の動作ではあまり動かさないため、筋肉量も少なく、脂肪がつきやすかったりむくみやすかったりとなかなか痩せにくい部分です。二の腕の引き締めは血行促進やリンパを流すこと、筋肉をつけること、筋肉の硬直をほぐすことが有効なので、ぜひ今回ご紹介したマッサージを行ってみてください。