睡眠とダイエットにはどんな関係があるの?
睡眠とダイエットの関係に欠かせない、5つのホルモンについて解説します。
ホルモンの分泌により太りにくい体になれる
以下に紹介する5つのホルモンバランスを整えることで、太りにくい体を目指せます。それぞれどのような働きがあるのか見ていきましょう。
・成長ホルモン
深い眠りであるノンレム睡眠中に多く分泌されるホルモンで、細胞の修復や代謝などに関わるホルモンです。成長ホルモンのエネルギー源は、脂肪の燃焼によるものです。成長ホルモンがしっかり分泌されると、脂肪の燃焼が促されます。
・レプチン
レプチンは、食欲を抑える働きがあるホルモンです。また、体内のエネルギー摂取量と使用量のバランスを取る役割があります。レプチンが分泌されると満腹中枢が刺激されて、食べ過ぎを防げます。レプチンは十分な睡眠を取ることで分泌されるため、質の良い睡眠を心掛けることが大切です。
・コルチゾール
ストレスを感じると多く分泌されるコルチゾールは、増えすぎると成長ホルモンの分泌を抑えてしまいます。成長ホルモンは脂肪を減らす作用があるので、コルチゾールの増加はダイエットのマイナス要因といえるでしょう。就寝前にコルチゾールが過剰に分泌されると、目が冴えてしまい深い眠りにつけなくなってしまいます。
・メラトニン
睡眠のリズムを整えるために必要なメラトニンは、光によって分泌量が変化するホルモンです。朝日を浴びることで分泌が弱まり、夜間大量に分泌されることで眠気を誘発します。メラトニンが不足すると睡眠が浅くなったり、寝つきが悪くなったりするため、ダイエットに関係する成長ホルモンやレプチンなどの分泌に影響を及ぼします。
・セロトニン
精神の安定には欠かせないセロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれ、朝日を浴びることで分泌されます。不足するとイライラや気分の落ち込みが続き、リラックスした状態で眠ることができません。さらに、睡眠の質を左右するメラトニンは、セロトニンから合成されるため、質の良い睡眠のために必要なホルモンです。
睡眠中にカロリーを消費している
十分な睡眠を取ると、一晩の睡眠中におよそ300~400kcalもカロリーが消費されるといわれています。寝ているだけで、ハンバーガー約1個分もカロリーが消費されるということです。
運動に換算すると、ランニングを約40分間続けたときと同じ消費カロリーなので、睡眠時のカロリーの消費量は侮れません。
さっそく実践しよう!睡眠ダイエットの3つのルールとは
睡眠ダイエットは、ただ寝ているだけでは成功しません。ポイントを押さえて、効率良くダイエットを実践しましょう。
1.1日7時間以上の睡眠時間を確保する
睡眠時間は1日トータルで7時間を確保すれば問題ありません。仕事や家事でまとめて睡眠時間が取れない、夜中に目が覚めてしまってそのまま眠れなくなってしまうという方でも、トータルで7時間眠れていればOKです。
連続して眠れなくても、通勤時の仮眠などを含めてトータル7時間あれば大丈夫という認識で取り組みましょう。
2.夜中の3時には寝ている
睡眠ダイエットを成功させるためには、夜の10~2時の間に寝ていることが理想です。ただし、残業や家事、育児でなかなか10時には眠れないという方もいるでしょう。もし、この時間帯に寝るのが難しければ、夜中の3時には寝ているようにすれば大丈夫です。
夜中の3時までに寝ていれば、成長ホルモンの分泌も促されるため、なるべく3時までに寝るように意識しましょう。
3.眠り始めの3時間はまとめて寝る
睡眠ダイエットを成功させるために、眠り始めの3時間は中断せず、連続で寝ることを目指しましょう。なぜなら、寝始めの3時間は、成長ホルモンが多く分泌される時間帯だからです。成長ホルモンの分泌が増えることで、痩せ体質に近づきます。
睡眠を味方につける!質の良い眠りのためにできること
睡眠ダイエットでは、質の良い睡眠を取ることが大切です。日中の過ごし方などを見直し、睡眠の質を底上げしましょう。
日中に適度な運動をする
日中に運動することで、睡眠の質が高まります。適度に運動することで、スムーズに入眠でき、中途覚醒も防げます。
普段運動する習慣がないと、運動に抵抗がある方もいるでしょう。その場合は、無理に運動しようと思わず、通勤や掃除など、普段の生活の延長線上と意識して取り組んでみてください。たとえば、少し遠回りしてみる、ひと駅分多く歩いてみるなどでも構いません。
ただし、就寝前の激しい運動はNGです。就寝前に運動すると覚醒してしまい、なかなか寝つけなくなってしまうことがあるため気をつけましょう。
寝る前はカフェインやお酒を控える
寝る前のカフェインやお酒の摂取は、睡眠の質を低下させてしまいます。夜にカフェインやお酒を摂取する習慣がある方は、この機会に見直しましょう。
カフェインは覚醒作用があり、寝つきを悪くします。良質な睡眠のために、就寝前3~4時間からカフェインを控えるようにしましょう。カフェインはコーヒーや緑茶、紅茶などに多く含まれているため、就寝前に水分を摂るときは、水または白湯がおすすめです。
アルコールは、一時的に眠りを促すものの、中途覚醒が多くなり、眠りの後半部分に悪影響がでることがあります。睡眠の質を良くするためには、寝酒は禁物です。
就寝の1~2時間前に入浴する
就寝の1~2時間前の入浴で深部体温を上げておくと、就寝時に自然と体温が下がって眠くなりやすいです。おすすめは、38~40℃のぬるめのお湯に約20分浸かることです。体の芯からじんわり温まり、深部体温が上がります。
ぬるめのお湯では物足りない方は、就寝の2時間前までにお風呂に入るようにしてください。
また、入浴剤でリラックス効果を高めるのも、快適な睡眠を得るためにおすすめです。お好みの入浴剤を見つけて上手に活用してみましょう。
朝日を浴びる
朝起きたら、朝日を浴びて体内時計をリセットしましょう。朝日を浴びることで、睡眠リズムを整えるセロトニンとメラトニンのバランスが保たれ、睡眠の質が向上します。
体内時計をリセットするためには、朝の光を10~15分程度浴びるのが理想です。特に、目覚めが悪い場合は、積極的に朝日を取り入れるようにしましょう。また、自律神経のバランスを整えるために、起きる時間を日によって変えないことも大切です。
睡眠ダイエットをするなら食事にも気を配ろう!
睡眠ダイエットと合わせて、食生活を見直してみるのもおすすめです。朝食を食べる習慣がない方は、朝食を摂ることから始めてみましょう。
朝は栄養素の吸収が盛んになる時間帯で、朝食を食べると体内時計をリセットしやすくなります。体内リズムが整うと、質の良い睡眠を得られるため、ダイエットにつながります。
また、睡眠の質を高めるために、朝食でたんぱく質をしっかり摂れるメニューを選択することが大切です。具体的には、鶏むね肉や卵、青魚やチーズ、納豆などがおすすめです。
これらの食品には、睡眠の質をよくするトリプトファンもたくさん含まれています。さらに、豆腐や野菜がたっぷり入った具だくさんの味噌汁を作れば、体も温まり腹持ちも良くなります。
ただし、夕食は就寝時刻の3時間前には済ませるようにしてください。寝る直前に食べると、胃が休まらず寝つきも悪くなってしまいます。良質な睡眠を摂るために、食事内容とともに食事時間も見直しましょう。
まとめ
良質な睡眠を取ることで、睡眠に関わるホルモンバランスが整い、痩せやすくなります。また、しっかり眠ることでカロリー消費も促されます。睡眠の質を高めるためには、十分な睡眠や効果的な眠り方、運動や食事などの生活習慣を見直すことが大切です。
睡眠ダイエットは簡単にできる方法なので、余力のある方は同時にエステを活用してみるのも良いかもしれません。もっとキレイでいたい方は、ぜひ検討してみてください。